- SolanaPayって最近よく聞くけど、いったい何?
- どうやって使うの?日本でも使えるの?
とちょっとした疑問に回答していきます。
当記事を読むメリットとは
- 日本語情報がまだまだ少ない「SolanaPay」について解説しています。
- 「SolanaPay」を深く知ることで、仮想通貨の未来が想像できます。
それでは深堀りしていきます。
SolanaPayって何?
まずはこのツイートの動画をご覧ください。
I had to try this myself.
— Chris McCann 🏎💨 (@mccannatron) February 2, 2022
Paying for a cappuccino from @BlissCoffeeCafe with @solana SPL USDC - straight from my @phantom wallet.
Feels like the future 🚀 pic.twitter.com/7bbZcYzeVI
Phantomウォレットを使って、USDCでコーヒー代を支払っています。
自分はこの動画を見たとき、かなりの衝撃を受けました。
仮想通貨がユーザーフレンドリーなカタチで社会実装された瞬間だったからです。
SolanaPayとは
SolanaPayとはウォレットを使って、仮想通貨払いできるQR決済です。
2022年2月1日に発表されました。
QR決済なら、もうすでにあるじゃん!
と思われるかもしれませんが、似ているようで全く違うものです。
それはSolanaPayは非中央集権型(分散型)のQR決済だからです。
下図のようなイメージです。
Our team helped create the building blocks for a decentralized, open and truly peer-to-peer payment protocol. We believe this will pave the way for a future where digital currencies are prevalent and digital money moves through the internet like data – uncensored and without intermediaries taxing every transaction.
https://solana.com/news/solana-pay-announcement
(私たちのチームは、非中央集権的でオープンな、真にpeer-to-peerの決済プロトコルの構築を支援。これによりデジタル通貨が普及し、デジタルマネーがデータのようにインターネット上を移動し、検閲されず、仲介者がすべての取引に課税しない未来への道を開くと信じています。)
簡単にいうとSolanaPayはこのようなことができるようです。
SolanaPayの強み
- 消費者にとってSolanaPayは取引所を通さずに仮想通貨を現金と同様に使える。
- お店側は仲介業者を介さずに、消費者と直接的にキャッシュレス決済を行うことができる。
取引所を使わずに仮想通貨が使えるSolanaPay
仮想通貨の大きな問題の1つは「社会実装」です。
つまりビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を持っていても、社会生活の中ではほとんど意味がありません。もちろん利回りやキャピタルゲインなどで資産を増やすことができますが、興味ない人は全く興味ないですからね。
ところが「仮想通貨でモノを購入できる」ようになったんです。
取引所で法定通貨と交換するしかなかった仮想通貨が、社会生活のインフラの1つになり、ユーザーにとっては朗報です。
しかもステーブルコインで購入できるところが、個人的に大きなインパクトがありました。
今までもビットコイン払いなどがありますが、価格の変動が激しいビットコインで物品を購入するって、かなりの抵抗感があります。
例えばこんな感じです。
- 4万円の買い物に0.01BTC(1BTC=400万円)で支払いをしました。
- その半月後〈1BTC=600万円〉に上昇。0.01BTCは6万円になり、2万円多く払った感覚になる。
自分が支払ったあとにビットコインの価格が上昇したら、もの凄い損した気分になりますよね。少なくとも自分は絶対に思います。
この仮想通貨決済のマインドブロックを解消できるのが、ステーブルコインでの支払いです。
ステーブルコインを社会生活の中で支払えるSolanaPayには、大きな魅力がつまっています。
【仲介会社が不在】SolanaPayの手数料は格安
消費者だけでなく、実はお店側にとって大きなメリットがあるのがSolanaPayの魅力です。
既存のキャッシュレス決済で、お店側の大きな悩みは「手数料」です。
現在、お店側が負担する手数料はこんな感じ。
店舗側負担 | |
---|---|
クレジットカード | 飲食店:約5% 小売店店:約4% デパート:約2% コンビニ:約1% |
QR決済 | PayPay:約1.6〜1.98% 楽天Pay:約3.24〜3.74% |
便利なのでキャッシュレス優先の自分ですが、お店側が支払ってる手数料には少し驚きました。けっこうな額ですよね。
ただSolanaPayは違います。
Solana Pay is a new, open, and free-to-use payments framework built on Solana — the world’s most performant web3 ecosystem.
(Solana Payは、世界で最もパフォーマンスの高いWeb3エコシステムであるSolana上に構築された、新しくオープンで、無料で使用できる決済フレームワークです。)
https://solanapay.com/ja
お店側は無料で使用できるって書いてあります。
続けてこう記載してあります。
Solana Pay is built for immediate transactions, fees that are fractions of a penny, and a net-zero environmental impact.
(Solana Payは、即時の取引、1ペニーにも満たない手数料、そして環境負荷がゼロになるように構築されています)
https://solanapay.com/ja
「手数料」の記載がありますが、1ペニー(1セントのこと)以下だと言ってます。日本だと約1円以下ですね。
自分の解釈では
利用する買い物客がSolanaPayを使う場合に手数料がかかるが、それは約1円以下である
ってことらしいです。
Solanaチェーンのガス代と同じくらいの感覚ですね。
これは既存のキャッシュレスサービスへの大きな優位性です。
SolanaPayの対応通貨とウォレット
「SolanaPayを使ってみたい!!!!」
と当然ながら思いましたが、残念なことに現時点では日本で使うことができません・・。
公式発表によると、使える通貨とウォレットは以下の通りです。
使える通貨
USDCやSOLなどSolanaベースのSPLトークンが利用可能らしいです。
つまりRAYとかSRMとかも利用可能ってことですね。
対応ウォレット
対応済み | 今後、対応予定 |
---|---|
Phantom(iOS) | Slope |
FTX (iOS/Android) | Solflar |
Crypto Please | |
Glow |
近い将来、日本にも普及することを願うのみです。
CBDC(中央銀行デジタル通貨)はライバル?
CBDC(中央銀行デジタル通貨)が登場したら、仮想通貨決済のSolanaPayなんて流行らないよ
とお思いの方もたくさんいると思います。
SolanaPayの仮想通貨払いの強み
たしかにCBDC(中央銀行デジタル通貨)に移行するまでの暫定的なモノって考え方もあります。
暗号資産(仮想通貨)の存在自体を否定的な方もたくさんいらっしゃいますし。
ただCBDCにはない暗号資産(仮想通貨)の魅力があります。
それはDeFiの存在です。
高利回りで運用できることが仮想通貨の魅力の1つですが、CBDCではDeFiで運用できないからです。
例えばコーヒーショップが受け取った法定通貨で、すぐに株券や債券を購入しはじめたら、ドン引きですよね。
ただそれを法定通貨じゃなくて、仮想通貨に置きかえたらどうでしょう。
受け取ったSOLやUSDCをステーキングのプールに保管しておき、結果、利回りでお金が増える。どこにも違和感がない自然な風景です。
つまりこのようなニーズがある限り、CBDCが発行されようが仮想通貨の需要は減らないと思ってます。
むしろデジタル通貨により、暗号資産(仮想通貨)への流動性が増えると予測しています。親和性が高そうです。
SolanaPayの将来のビジョン
Mission accomplished! Finally! Successfully used Solana Pay (partnership between @solana and @circlepay) to get my latte at Red Giant Coffee in RWC. So easy!!! So smooth!!! So fast!!! So proud of our team!!! pic.twitter.com/mqpE4RCXeU
— Yongsheng Wu (@yswu) February 5, 2022
公式サイトの方で、SolanaPayを使った未来のストーリーが紹介されていました。
長いので意訳して紹介します。
新しいスニーカーをSolanaPayで買った彼女は店を出ると2つのトークンが届いた。
1つは買った新しいスニーカーのNFTバージョン。ゲームやメタバースの世界でも使用できる。もう1つはNFT化されたレシートだ。これさえあれば、そのスニーカーのファンたちが集まるコミュニティにも参加できる。
一方、アナタのお店はスニーカーの代金として受け取った仮想通貨が高利回りの利息を獲得し始めた。これらのシンプルでシームレスなシステムをコストゼロで使えるのだから、クレジットカードやQR決済には戻れない。
数カ月後、彼女のお気に入りのスニーカーの新しい製品が発売される。彼女のウォレットにはパーソナルライズされたオファーが届く。アナタのお店での購入体験を思い出させる特別なオファーが。
ブロックチェーンを使った決済がこのような未来を見せてくれるのかと思うと、読んでいて非常に楽しかったです。
Using the Solana blockchain to connect merchant and consumer wallets creates a new communication channel. It will change how you think about offers, rewards, and the relationship between you and your customers.
(Solanaブロックチェーンを利用して、加盟店と消費者のウォレットをつなぐことで、新しいコミュニケーションチャネルが生まれます。オファー、対価、そして顧客との関係性についての考え方が変わるでしょう。)
CBDC(中央銀行デジタル通貨)にはできない未来を提示しています。
【まとめ】SolanaPayで見える暗号資産(仮想通貨)の未来
本日の復習
- SolanaPayは仲介者を介さない非中央集権的な決済手段でる。
- 消費者はSolanaPayを1円以下の手数料で使用できる。
- お店側はSolanaPayを無料で使用できる。
- お店側と消費者がつながることで、真のP2Pが実現し、今までにないサービスが実現できる。
以上となります。
未来のニオイがプンプンして、ワクワクが止まらないですね。
また、いろいろなCryptoプロジェクトも、きっと似たようなサービスを展開してくるでしょう。
暗号資産(仮想通貨)が社会実装されるとこのような変化が至るところで起きそうです。楽しみで仕方ありません。