電子書籍も中古本みたいに売れたらいいのになぁ
とお思いの方、多いと思います。
自分も電子書籍のヘビーユーザーですが、唯一の不満はコレです。買ったけど1回しか読まない本ってあるんですよねぇ。
ただ買った電子書籍を売れる世の中が、すぐそこまで来ているのをご存知ですか?
当記事を読むメリットとは
- NFT×電子書籍で既存の書籍マーケットに革命が起きようとしている。
- 未来の本屋さんのカタチが知ることができます。
となりますので、ぜひご覧ください。
本日の内容
- 〈NFT×電子書籍〉の親和性がスゴく高い。
- NFT書籍が電子書籍の課題を解決する。
- 紙の本の問題点も解決できる。
- NFT書籍の誕生で未来の書店はメタバース上にできる。
それでは深堀りしていきます。
【電子書籍 × NFT】は親和性が高い!
結論からいいますと〈電子書籍×NFT〉は親和性が高く、書籍の課題や問題を一挙に解決できます。
紙の本 | 電子書籍 | NFT書籍 | |
書籍・データ の所有 |
○ | △ | ○ |
利便性 (持ち運び/省スペース) |
☓ | ○ | ○ |
古本屋への売却 (二次流通) |
○ | ☓ | ○ |
サービス終了後 の閲覧 |
○ | ☓ | ○ |
完全に電子書籍の上位互換です。
そもそもNFTとは〈Non-Fungible Token〉の略称で、ザックリいうとデジタルデータの所有権を明確にできる技術です。
今まで現実世界には実体として存在しないモノの所有権を証明することはできず曖昧でした。
しかしブロックチェーンの技術により証明できるようになったことで、書籍の業界でも革命が起きようとしています。
なぜなら書籍の課題や問題を一挙に解決できるのが「電子書籍×NFT」だからです。
NFTで電子書籍の課題を解決する
電子書籍を使っていて困ることが2点あります。
- 紙の本のように古本として売却できない。
- 利用しているサービスが終了したら、購入した本が読めない可能性がある。
しかしこれらをブロックチェーンが解決しちゃうんです。
イメージはこんな感じです。
NFT書籍だと古本のように売却できる
すでにOpenSeaのようなマーケットプレイスで、デジタルアートNFTが売買されていますよね。
NFT書籍だと同じように読んだ本を売買できます。
電子書籍では不可能な二次流通が可能になるんです。
実はもうすでに〈NFT×電子書籍〉のプロジェクトが動き始めています。2020年7月のニュースです。
ブロックチェーンを利用してユーザーがデータを所有する電子書籍事業の実証実験を開始
続報が出てこないですが、早期に実現することを楽しみにしています。
電子書籍は読めなくなる可能性がある
- ヤマダイーブックがサイト閉鎖――購入した電子書籍は無駄に(2014/05/29)
- TSUTAYA.com eBOOKsがサービス終了へ BookLive!への移行措置(2014/10/23)
- 富士通の電子書籍サービス「BooksV」が終了、購入累計額を外部ストア用ポイントで返還(2015/07/02)
電子書籍事業をしていた会社って、けっこうサービスを終了させているんですよね。
幸いにして他社のサービスに引き継いだり、ポイントとして返金しているようですで、なんらかの対応はしているみたいですが、コレが電子書籍の実情でもあります。
ヘビーユーザーの自分もサービス終了のリスクを考え、〈AmazonのKindle〉と〈楽天のkobo〉のみを利用。
「さすがにこの2つなら閉鎖しないだろ」と思ってますが、可能性はゼロでありません。
しかしNFT書籍になれば、所有権を購入者が保有できるので、サービス終了で本が読めなくなる可能性はゼロ!
電子書籍のもう1つの課題である所有権問題が解決できます。
NFTで紙の本の課題も解決できる
電子書籍の課題だけじゃなくて、紙の本の課題もNFT書籍は解決できるんです。
NFTだと出版社や作者に利益が配分される
20年くらい前にこのような運動があったのをご存知でしょうか?
ちょうど中古本チェーン「ブックオフ」が台頭しはじめた時期に、著名な漫画家と集英社や講談社など大手出版社が「古本売買の反対キャンペーン」を展開。雑誌や新聞にこのようなキャンペーン広告がたくさん掲載されていました。
なぜこのようなキャンペーンがあったかというと、中古本が多く流通し大きなシェアを占めてしまうと、出版社や作者にお金が入ってこないからです。
新刊が売れないことには、出版社や作者は儲からないですからね。中古本が売れて儲かるのは、ブックオフなど古本屋のみなので。
これもNFT書籍で問題が解決できます。
二次流通するごとに著作権保有者(作者や出版社など)に収益が入る仕組みになっています。
さらにいうと二次流通すればするほど、その都度お金が入ってきて還元されます。
このシステムに反対する作家さんは、きっといないでしょう。
法律も改正される可能性も
本の価格に疑問を感じたことはありませんか?
例えば500mlのコカ・コーラを買おうとしたとき、自販機・スーパー・コンビニで値段が違いますよね。
しかし本の場合だと、どこで買おうと値段は同じです。
それは法律によって小売店(書店)が販売価格を決めることができず、定価販売が義務づけられているからです。
コレを〈再販売価格維持制度〉(1953年制定)といいます。
約70年前の制度が維持されている理由は以下の通りです。
本の種類が少なくなり、本の内容が偏り、価格が高くなり、遠隔地は都市部より本の価格が上昇し、町の本屋さんが減る、という事態になります。
「日本書籍出版協会」HPより
再販制度がなくなって安売り競争が行なわれるようになると、書店が仕入れる出版物は売行き予測の立てやすいベストセラーものに偏りがちになり、みせかけの価格が高くなります。
〈紙の本での流通〉前提で考えらているので、完全に時代とマッチしなくなっています。そもそもこの制度があっても、町の本屋さんは減少し続けてますしね。
NFT書籍によって「物理的な流通」「地域格差」「在庫」という概念がなくなるので、この制度がなくなる日が早まりそうです。
NFT化に反対!本は紙と書店での出会いが大切??
- 本は紙で読んでこそ価値がある!!!
- 本屋さんでの本の出会いが楽しみなのに!!
- 書店や印刷会社など既存の会社が倒産するじゃないか!!
という意見も当然あるでしょう。
ボクは元書店員なので、気持ちは充分にわかります。
紙の本はなくならいけど価格が高くなる
紙の本がなくなるようなことはないでしょう。
ただ流通量は大きく減少し、間違いなく価格が高くなるでしょう。
理由の第一に大量生産じゃないので、単価が上昇します。
そして紙の本は、書店に並ぶまでにコストがかかりすぎです。
- 紙代(木材・加工・人件費)
- 印刷代(インク代・印刷費・人件費)
- 物流代(ガソリン代・人件費)
パッと思いつくだけでも、これだけの費用が価格に上乗せされてきます。
なので、将来的には「紙の本が好きな愛好家」という立ち位置になりそうです。
- アナログレコードの暖かみのある音が好き
- マニュアル&ガソリンエンジン車のキビキビした動きが好き
- 炊飯器じゃなくて釜で炊くご飯がうまい
など、古き良きモノを愛するジャンルとして「紙の本」がランクインしそうです。
本との出会いはメタバースへ
本屋さんで本との出会いは楽しいものです。
自分が知らない本が、書店員のオススメとして店頭で紹介されていたら思わず手に取ってしまった
なんて経験は誰にでもありますよね。
メタバース上にNFT書店ができる
自分の勝手な妄想ですが、将来的にメタバース上に書店ができています。
メタバースの中の書店に本が並び、そこで実際にNFT書籍を吟味しながら購入する。
こんな未来が容易に想像できます。
またブックオフのような中古書店もメタバース上にできるでしょう。
少なくとも近い将来にはオンライン上にできますね。
OpenSeaのようなマーケットプレイスだと売りたい人と買いたい人がマッチングするまで時間がかかります。
そこでNFT書籍専門の買取業者ができて、すぐに売りたい人たちから買取をします。
今のメルカリとブックオフのような関係が、ブロックチェーン上にもできるでしょう。
残念ながら縮小していく産業も
書店や中古書店はNFT書籍が主流になっても、メタバース上で生き残ると見てますが、
- 取次(本の問屋)
- 印刷会社
この2つは残念ながら縮小していく産業です。
特に取次は書籍の物流を担ってますが、今後はかなり厳しいと思います。
ブロックチェーンは産業革命に匹敵するくらいの変革です。
例えばカメラのフィルムが消えてしまったように、テクノロジーの進化とともにいろいろな産業や職業が消えていきそうですね。
〈まとめ〉【電子書籍 × NFT】は親和性が高いすぎる
本日の復習
- 〈NFT×電子書籍〉の親和性がスゴく高い。
- NFT書籍が電子書籍の課題を解決する。
- 紙の本の問題点も解決できる。
- NFT書籍の誕生で未来の書店はメタバース上にできる。
以上となります。
電子書籍のヘビーユーザーである自分には、NFT書籍が早く普及することを願っています。
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