- 大手企業がNFT事業を表明しているけど、どんなサービスになるんだろう?
- 日本のNFTマーケットプレイスは世界に通用するのかな?
という疑問に回答していきます。
当記事を読むメリットとは
- NFT事業に参入を表明している楽天・メルカリ・ミクシィの現状がわかる。
- ミクシィとDapper Labsとの業務提携が国内NFT市場に与える重要性が理解できる。
となりますので、ぜひご覧ください。
本日の内容
- 2022年以降に楽天、ミクシィ、メルカリがNFT市場に参入してくる。
- 楽天のNFT参入は楽しみであったが、ガラパゴス化しそう。
- ミクシィNFTが国内で革命を起こす予感とその理由
- メルカリは仮想通貨取引所開設を視野に入れている。
それでは深堀りしていきます。
日本のNFT市場の現状と今後の展開
まずは日本のNFTマーケットプレイスを現状を把握した上で、今後の展開をみていきます。
国内のNFTマーケットプレイスの現状
2021年12月現在、日本には30以上のマーケットプレイスが乱立しています。
本格的なモノから立ち上げたばかりのモノまで玉石混交。
例えば21年7月に発表されたNFT×ブランドアイテムのマーケットプレイス『Dali』は4カ月後の11月末に閉鎖。早くもクローズされました。
そんなまだ夜明け前状態の日本のNFTマーケットプレイスにおいて、チェックしておいた方が良い2つのマーケットプレイスがあります。
コインチェックNFT
まずは日本のブロックチェーン業界の雄「コインチェック」です。
日本初のIEOを行ったり、海外の有名NFTプロジェクトを取り扱ったりと仮想通貨において日本で一番先進的な企業です。
日本初のIEO、10億円を調達──申込金額は224億円超:コインチェック〈外部リンク〉
コインチェックNFTは絶対におさえておくべき1つです。
tofuNFT
次にチェックすべきは「tofuNFT」です。
日本で唯一、海外向けに展開しているNFTマーケットプレイスです。
日本ではそこまで知名度がないですが、すでにバイナンス スマート チェーンでは月別で一番の出来高があるらしいです。
今後日本でナンバー1のNFTマーケットプレイスになる可能性があるので、ここの動きはおさえておくべきです。
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日本のNFTマーケットプレイスは?【現状とおすすめ5選を解説】
続きを見る
日本のNFTマーケットプレイスの現状についてはこちらで解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
今後オープン予定のNFTマーケットプレイス
そんな中、2022年以降は大手企業が続々とNFT事業に参入してきますが、結論からいうと一番注目すべきは「ミクシィ」です。
参入を表明している楽天・メルカリ・ミクシィの現状をまとめつつ、なぜミクシィのNFT事業が凄いのかを解説していきます。
Rakuten NFT
サービス開始 | 2022年2月25日 |
ブロックチェーン | プライベートチェーン |
決済手段 | 日本円 クレジットカード可 楽天ポイント可 |
運営会社 | 楽天 |
まずは楽天です。
楽天のNFTマーケットプレイス参入にはスゴく楽しみにしていましたが、かなりガッカリしました。
なぜかといいますと、「プライベートチェーン」だからです。
上の動画の中にこのような説明があります。
「管理機能が強力=分散化されてない」という意味に見えますし、分散型台帳ではない中央管理的なサービスのように思えます。
全く新しいサービスではなく、既存の楽天経済圏の延長線のようなイメージ。同じプライベートチェーンのLINEと非常に近いモノを感じます。
海外勢の利用を想定していませんし、世界も利用するメリットがありません。
ブロックチェーンの難しくてめんどくさいことをすべて棚上げして、日本独自のガラパゴスチェーンを作るパターンです。
国際フォーマットから外れた発展をし、またもや世界の競争力から自ら脱落しようとしています。
非常に残念でなりません・・・。
とはいえ自分もガッツリ楽天経済圏に取り込まれていて、既存の楽天のサービスを使いまくってます。
なので、プライベートチェーンと割り切って、楽天のサービスとNFTがどんな連携をしていくか期待していくしかありません。
その中で、個人的に期待していることが2つあります。
NFT化された電子書籍の販売促進
楽天経済圏には楽天koboという電子書籍マーケットがあります。
ぜひ電子書籍をNFT化して販売してほしいです。書籍とNFTは親和性が高く、利便性の向上とマーケットの変化で書籍業界に革命がおこります。
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【書店業界も騒然】NFT×電子書籍の親和性高く、本の未来が変わる
続きを見る
こちらに詳細を記事にしましたので、ぜひご覧ください。
将来「楽天トークン」が発行されること
これも絶対に実現してほしい案件。これやらないと「楽天がブロックチェーンやる意味ないでしょ!」と思ってます。
- 楽天ポイント:現金の代わりに使えることがメリット
- 楽天トークン:保有することにもメリット。例えばステーキングできるとか。
楽天トークンができて、こんなことができたらおもしろいですね。
こんな未来を妄想しつつ、2022年2月25日のローンチイベントを待ちたいと思います。
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— Rakuten NFT (@RakutenNFT) January 21, 2022
🗓2月25日に、#Rakuten_NFT サービスローンチイベント#Rakuten_NFTはじまる を開催🎉
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👯「#Rakuten_NFTはじまる」ローンチイベント実施概要👯♀️
日時: 2022年2月25日(金)19:00~
参加方法: オンライン参加
公式Twitter: @RakutenNFT
公式YouTubeチャンネル: https://t.co/RccUW35xMG pic.twitter.com/M8BHFThkc9
ミクシィのNFT事業参入
サービス開始 | ? |
ブロックチェーン | Flowチェーン |
決済手段 | ? |
運営会社 | ミクシィ |
個人的に一番おもしろそうで楽しみなのがミクシィのNFT事業です。
それはミクシィ単体でNFT事業に乗り込むのではなく、実績のある企業と提携したからです。楽天やメルカリとの大きな違いです。
ミクシィの代表取締役社長はこのように述べてます。
当社はビットバンク社との資本業務提携を含め、ブロックチェーン関連技術への投資を加速しています。
ミクシィ、Dapper Labsと業務提携のプレスリリースより
今回、Dapper Labs社とミクシィがタッグを組み、「Flow」を活用したサービス展開を行うことで、日本での新たなスポーツの楽しみ方や財源として、また様々なエンタメコンテンツのデジタルアセット化を通して日本のNFT市場を大きく賑わせたいと考えています。
かなり説得力のある言葉に感じちゃいます。
なぜかというと提携した企業がハンパなく凄いからです。
Dapper Labsとは
Dapper LabsはNFT分野においてトップ中のトップで、簡単に説明するとこんな会社です。
Dapper Labsとは
- カナダにあるブロックチェーン事業の企業。
- Flowという独自チェーンを運営。トークンFLOWもある。
- NFTゲームの実績もスゴイ(代表例:CryptoKitties)
- スポーツ×NFT(NBA TOP SHOT)で一般層を巻き込んで大ヒット!
- GoogleもDapper Labsと提携して、Web3分野を推進。
またこの記事ではDapper LabsのCEOが2位が選ばれており、Dapper Labsがブロックチェーン業界において影響力の大きさがわかります。
ここからはミクシィがやろうとしていることの想像です。
NFT×スポーツ
まずはDapper Labsの得意分野であるスポーツのNFT事業をおこなうでしょう。
ミクシィは近年、スポーツ事業にチカラを入れています。
2019年に千葉ジェッツという男子バスケットボールBリーグを小会社化し、2021年12月にはサッカーJリーグのFC東京の経営権を手にしました。
間違いなくこのコンテンツを活かしたNFTビジネスをすると思います。
NFT×ゲーム
次に絶対にやるのはNFTゲーム事業です。
「モンスターストライク」などヒットタイトルがあるものの、最盛期の売上からは減少となり、次なるヒット作を模索中です。
事実、業績が以下のように年々落ちていってます。
売上 | 営業益 | |
2018年3月期 | 約1,890億 | 約723億 |
2021年3月期 | 約1,193億 | 約229億 |
(予測)2022年3月期 | 約1,075億 | 約35億 |
〈スマホゲームのノウハウがある〉ミクシィが〈ブロックチェーンゲームのノウハウがある〉Dapper Labsと提携することで、本格的にブロックチェーンゲームに参入。日本ではまだまだ認知度が低いこの分野のシェアを取りに行こうとするのではないでしょうか。
ミクシィ×ビットバンク×FLOW
ここからはかなり飛躍した仮説です。
- ゲーム内で仮想通貨FLOWが使用される
- FLOWがビットバンクに上場する
と思ってます。
基軸通貨が日本円だけだとマーケットは日本だけですが、仮想通貨FLOWも使えることによってマーケットは世界に広がります。
そしてFLOWをゲーム内で使うためには日本円でFLOWへ交換できるサービスが必要。
そのためにはビットバンクが不可欠な存在となってきます。
こんなイメージ(妄想)です。
将来的に〈Play to earn(ゲームをしてお金を稼ぐ)〉要素まで取り入れたら、日本において画期的なこと。
flowチェーンを使うことだけでも非常におもしろいですが、ビットバンクを絡めることによって妄想が膨らみます。
日本の他のNFT事業では真似できないような形で将来スケールするかもと、個人的には大注目です。
mercoin NFT
サービス開始 | 未定 |
ブロックチェーン | ? |
決済手段 | ? |
運営会社 | メルコイン |
メルカリが21年4月28日に設立したブロックチェーン・暗号資産事業の「メルコイン」。
こちらの事業の一貫としてNFTマーケットプレイスを開設するそうです。
メルコインは、暗号資産事業に関しては「メルカリ」における売上金のビットコインでの受取り機能の提供等や、「メルペイ」における決済・送金機能に留まらない与信、暗号資産・資産運用の機能の提供等、より簡単に金融サービスを利用できる環境を目指しています。
メルコイン、コーポレートミッション
具体的な内容は発表されてませんが、ウォレット機能としてメルペイを中心としたメルカリ・NFTマーケットプレイスを展開していく模様です。
また21年9月に日本仮想通貨交換業協会の第二種会員として登録されたので、仮想通貨取引所のサービスも視野に入れてるようですね。
プライベートチェーン or パブリックチェーンのどちらを採用するかで、今後の展開が見えてきますので、まずはそこに注目です。
今後の続報が楽しみです。
追記(2021/12/16)
メルカリ、プロ野球パリーグとNFT事業──2次流通市場は2022年以降(外部リンク)
こんなニュースが飛び込んできました。
ミクシィに続いてメルカリでも「Dapper Labsのブロックチェーンを採用」と書かれています。
「全体でFlowチェーン採用」「このプロ野球パリーグNFTだけの話」なのか不明ですが、要注目です。
〈まとめ〉日本のNFT市場の今後の展開と未来予測
本日の復習
- プライベートチェーンは国内向けで、日本特有のガラパゴス化の可能性が高い。
- 逆にパブリックチェーンを採用するサービスは、世界のマーケットを視野に入れている。
- パブリックチェーン(Flow)を採用したミクシィは日本のNFTサービスの中で異端児。
- ミクシィのNFTが一番革新的であり、スケールしたら世界規模のサービスになりそう。
以上となります。
まさかブロックチェーンまでもがガラパゴスチェーンとなりそうで非常に残念ですが、その逆にパブリックチェーンを採用したミクシィのような企業もあります。
2022年以降はさらに参入企業は増えていくでしょうし、NFTは日常生活に浸透していくと思います。
今後の展開に目が離せません。